コラム #13
ママ友から自分の子が褒められた時、謙遜すべき?!

日本の文化では美徳とされている謙遜。
しかし、子育てにおいては、子どもの自己肯定感を下げてしまうリスクがあります!
マザーズコーチングご受講者様のママから頂いたご質問です。
先日、ママ友にうちの娘を可愛い!と褒めてもらったのですが、ついつい「そんなことないよー!うちの子なんてまだまだワガママだし〜!」と謙遜してしまいました。
その直後に、娘の機嫌がすごく悪くなり、「◎◎ちゃんママ(褒めてくれたママ)が良いー!!」と泣いてしまったんです。
2才3ヵ月の娘でも大人の会話を聞いているものでしょうか?また、このようなケースにはどのように対応したらよいでしょうか?
これはとても日本ならではの問いですね!
自分自身が褒められても、家族が褒められても、自分の会社の誰かが(他の会社の方に)褒められても、
とりあえず”身内”が褒められた時には、「いやいや、そんなことないですってー!とんでもないです!!全然、全然、、、私(たち)なんてまだまだです〜!」と、へり下りまくって謙遜するのが美徳だ!…
とされている文化が、日本にはあります。
この「謙遜を美徳とする文化」は、日本の価値観であり、私たち一人一人の価値観にも何かしら受け継がれているのだと思います。
だからこそ、私たちは褒められると、ついつい自動的に謙遜してしまうんですよね〜。(^^;
ママにとっては「あるあるケース」だと思いますので、じっくりと考えてみましょう!
▶謙遜することは悪いことでしょうか?
まず、、、
「謙遜するのは悪いことか?」
うーん。(ー_ー)
悪いことではないと思うんです。
私自身が昭和後期生まれの生粋の日本人だからか、どちらかというと、本当に「美しい考え方」だと感じております。
「私なんてまだまだです。」という気持ちを持つことは自分自身の成長にもつながるし、「あなたの○○の方こそ素晴らしい!」という相手の良いところを探すきっかけにもなる習慣なのかと思っています。
逆に、「私はすごいんだ!」ということしか考えないとすると、すでに自分自身は完成形なのか?ってことになり、、、
そこから逆に私は成長できるの?と感じます。(^^;
そして、いつしかそれが「奢り」と言われるような態度に繋がってしまう心配すら感じてしまいます。
なので!
「謙遜すること自体は悪いことではないんじゃないか」
と考えています。
しかしながら一方で、「自分なんてまだまだです〜。」だけで終わってしまうと、一歩踏み出す行動につながりにくい。
これがつまり、
「謙遜の習慣が日本人の自己肯定感を下げることに繋がっている」
と言われる所以ですよね。
▶謙遜しながら自己肯定感も育むハイブリッド対応
さてさて!
問題は、「謙遜するだけで終わってしまうこと」です。
じゃーどうしたらいいの?!と考えると、
「謙遜しながら自分自身(身内の誰か)の良いところも認める」
というハイブリッドな考え方なのではないか?!という思いに至りました。
つまり、、、、、
「自分はまだまだ極めたわけじゃないし、まだまだ伸び代があるけど、(=謙遜)
今日この時点に到るまでには、自分なりにいろんな努力をしてきたので
その努力の結果、こんな風に褒めてもらえたんだと、自分自身を誇りに感じます。(=自己肯定)」
みたいな感じです!!(^0^)
謙遜の文化の国において謙遜の要素がゼロになると、褒めてくれた人に「なんかエラソーな感じがする〜。(モヤモヤ)」みたいな気持ちを抱かせ、不要な軋轢が生まれる可能性があります。
なので、謙遜の要素はうまいこと入れ込みながら、「謙遜するだけで終わらず、自己肯定も入れる!」というのがポイントになります。
では、ご質問のケースを例に、実際の対応法を考えてみましょう〜!
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ママ友に褒められたケースへの対応法の一案
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2才の子供でも、ママ同士の話は、耳をダンボにしてめっちゃ聞いております。(^^;)
子供は自分が言葉を話せるよりだいぶ前に、会話を聞いて理解できるようになっていますので、おそらく、1才半くらいからは、もうママ同士の話を聞き取って理解していると思った方がいいでしょう。
そんな子供の前で、ママ友に子供を褒めてもらった。
さぁどうしましょう?!
ここでは、
① 褒めてくれたママ友の気分も害さずに、、
② 自分の子供の気持ちも犠牲にしない
そんな対応法を模索したいと思います。
①のママ友の気分はどんな風に対応してしまうと害してしまうか?というと、、、
多分、100%、ママ友の言葉を肯定して終わった場合です。
「そうでしょー?うちの子、ほんとすごいのよー!!」という感じですかね。
これだと、「奢り」的な雰囲気、「自慢」的な雰囲気だけが伝わってしまい、褒めた方も、なんかモヤモヤしてしまう可能性があると思います。
本心から褒めても、相手に全面的に肯定されて終わるとモヤっとしやすいですよね。(笑)
一方で、謙遜だけで終わってしまうと、今度は、ご相談の事案のように、②の自分の子供の気持ちが犠牲になります。
子供はまだ「謙遜が美徳」の日本文化的な価値観がありませんから、ストレートに、「ママは私のこと全然すごくないと思っているんだ」と受け取ってしまうんですよね。(^^;)
ではでは!
謙遜しながら自分(身内)の良いところを認めるハイブリッドな対応はどんな感じかというと。
ママ友 「ほんと、 Aちゃんって可愛いわよねー!」
自分「ありがとう〜!」
※まずはストレートに「褒めてくれた」行為に対してのお礼を伝える。
(これを娘さんが聞いていても褒めたことを肯定しているのでプラスになります!)
自分「私はどっちかっていうと人見知りな性格なんだけど(⬅︎自分を用いて謙遜)、
この子は案外素直にいろんな人と接することができるから そんな人懐っこいところが可愛がってもらえるポイントなのかもなぁー。(⬅︎「可愛い」の構成要素を分析して言語化して肯定)
でもママに対してはわがままになることもやっぱりまだまだあるけどね〜。(⬅︎ママ友の共感を呼ぶ謙遜)」
※次に「可愛い」の構成要素をもう少し分解して娘の良い点として言語化し、謙遜する要素(娘さんを卑下せずママ自身を卑下してみるのもOK)も入れながら、↑を伝えるのがポイント。
さらに、こんな一文も添えると良いかもです! ⤵︎
自分「Bちゃん(ママ友の子供)も、ほんと○○だよねー!!!(⬅︎ママ友の子供の良い点もあげる)
私はこの子たちくらいの時は、全然そんなことできなかったからすごいなーといつも思ってるんだー。(⬅︎子供同士を比べず、自分を用いて謙遜)」
いかがでしょうか?!(^^)
こんな風に伝えると、、、
⭐️謙遜のところは、あえて自分を卑下することでダンボ耳で聞いている可能性の高い(笑)自身の子供の気持ちも傷つけずに、褒めてくれた相手に謙遜の気持ちを伝えられる
🌟褒められた良い点を、より具体的な言葉に言語化して伝えることで、自身の子供の自己肯定感が高まる
となるのではないでしょうか?!
これが、謙遜&自己肯定のハイブリッド対応です!!(^0^)
マザーズコーチングで「コミュニケーション」を学ぶと、「伝えたいこと」が「より伝わりやすく」なるための方法を考えることができたり、「ママ同士の会話が子どもの自己肯定感に影響があるかも?」という気付きが得られます。
「なぜか周りに好かれる人」は、きっと周りへの気遣いができると同時に、それを効果的に伝えるための高いコミュニケーション力を備えた人でしょう!
子どもたちを、コミュニケーション力の高い人に育てるために、まずはママがコミュニケーションを学んでみませんか?!